冷蔵庫を買い替える際に最初に考慮すべきポイントの一つが「サイズ」と「設置スペース」です。見た目や機能、価格にばかり目が行きがちですが、設置スペースに冷蔵庫がきちんと収まるかを確認することが重要です。特に、ドアの開閉スペースや周囲に家具がある場合は、注意深く考えなければなりません。ここでは、冷蔵庫のサイズと設置スペースを確保するための具体的な手順や、考慮すべきポイントを詳しく解説します。これから冷蔵庫の買い替えを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
冷蔵庫を買い替える時に考えることを詳しく解説
1. 冷蔵庫のサイズを正確に測ることの重要性

冷蔵庫は、家電の中でも非常に大きく、移動が難しいものです。そのため、設置場所にぴったりと収まるサイズを選ぶことが不可欠です。まず、冷蔵庫の設置スペースを正確に測ることが第一歩です。以下の点を特に注意して測定しましょう。
項目 | 測定時に注意すべき点 | 測定を怠った場合の問題点 |
---|---|---|
高さの測定 | 上部に5~10cmの隙間を確保 | 放熱不足で故障や掃除が難しくなる |
幅の測定 | 左右に1~2cmの余裕を持たせる | 傷がついたり開閉がしづらい |
奥行きの測定 | ドアが完全に開くスペースを確保 | 通路をふさぎ作業が不便 |
搬入経路の確認 | 搬入経路を測定して冷蔵庫が通るか確認 | 搬入できず再購入のリスク |
放熱スペースの確保 | 背面に5cm以上の隙間を確保 | 過熱しエネルギー効率が低下 |
扉の開閉方向の確認 | 扉が家具にぶつからないか確認 | 扉が開かず使いにくい |
設置場所の振動 | 設置場所が安定しているか確認 | 振動で騒音が発生する可能性 |
- 高さ:天井や吊り戸棚などが近い場合、冷蔵庫の高さが制限されることがあります。冷蔵庫の上部には、熱を放出するための空間が必要です。目安としては、最低でも5~10cmほどの空間を確保しましょう。
- 幅:冷蔵庫の幅は、設置場所の幅とほぼ一致していると見た目がすっきりしますが、少し余裕を持たせることも重要です。例えば、左右に1~2cm程度のスペースがあれば、冷蔵庫の振動や音が抑えられ、周囲の壁や家具にぶつかるリスクも減ります。
- 奥行き:奥行きの測定も非常に重要です。特に、冷蔵庫がキッチンやダイニングに面している場合、扉を開いたときに通路をふさいでしまう可能性があります。冷蔵庫のドアが完全に開いた状態でも、人が通れるスペースを確保することを忘れないでください。
2. ドアの開閉スペースを考慮する
冷蔵庫のドアの開閉スペースも、購入時に必ず確認しておきたいポイントです。冷蔵庫のドアは片開き、観音開き、スライドドアなどさまざまなタイプがありますが、どのタイプも十分に開くスペースが必要です。
ドアタイプ | 開閉時のスペースの注意点 | メリット |
---|---|---|
片開きドア | 片側に大きく開くため、左右どちらかに余裕が必要 | シンプルな構造で価格が比較的安い |
観音開きドア | 両側に少しのスペースで済むが、左右均等に余裕が必要 | 狭いスペースでも開閉しやすく、見た目がスタイリッシュ |
スライドドア | 前面に引き出すため、引き出しのスペースを確保する必要がある | 収納力が高く、奥のものも取り出しやすい |
- 片開きドア:片側に大きく開くため、設置場所の左右どちらかに十分なスペースが必要です。特に壁や家具が近くにある場合、開閉時にぶつからないか注意しましょう。
- 観音開きドア:左右両方に開くタイプのため、片開きよりも開閉スペースが少なく済むのが特徴です。狭いスペースに設置する場合には、このタイプがおすすめです。ただし、左右均等に開くため、両側にある程度の余裕が必要です。
- スライドドア(引き出し式):冷凍室などが引き出し式になっているタイプも増えています。この場合、前面に引き出しを引くスペースが必要です。キッチンの通路など、前面にスペースが限られている場合は、設置前にどれだけ引き出しが出るか確認しておきましょう。
さらに、設置場所が狭い場合、ドアの開閉方向を変更できるモデルも存在します。冷蔵庫のドアは左右どちらに開くかで使い勝手が大きく変わるため、自宅のレイアウトに合わせてドアの開閉方向を選べるモデルも検討してみると良いでしょう。
3. 冷蔵庫の搬入経路を確保する
サイズや設置スペースを確認したら、次に冷蔵庫を自宅に搬入できるかを確認します。冷蔵庫は大型家電であり、玄関や廊下、ドアの幅によっては搬入が難しい場合があります。搬入経路もあらかじめ確認しておくことが非常に重要です。
項目 | 注意点 | 対応策 |
---|---|---|
玄関の幅 | 冷蔵庫がぶつからず通るか確認 | 扉を外すなどの準備が必要 |
廊下や曲がり角 | 廊下が狭い場合、冷蔵庫の搬入が困難 | 搬入経路を事前にしっかり確認 |
エレベーター | エレベーターのサイズが冷蔵庫に合うか確認 | 階段で搬入の場合、追加費用が発生する可能性 |
- 玄関の幅:玄関を通る際に、冷蔵庫が角にぶつかることなくスムーズに入れられるか確認します。特に一戸建てやマンションの入り口が狭い場合は、玄関の扉を取り外すなどの準備が必要になることもあります。
- 廊下や曲がり角:廊下が狭い場合や曲がり角がある場合、冷蔵庫を運ぶ際に問題が生じることがあります。特に廊下の幅が冷蔵庫の幅よりも狭い場合、搬入が不可能になる可能性があるため注意が必要です。
- エレベーター:マンションやアパートに住んでいる場合、エレベーターのサイズも重要です。エレベーターのドアの幅や奥行き、高さを事前に確認し、冷蔵庫がスムーズに運び込めるかチェックしましょう。エレベーターに入らない場合、階段を使って搬入しなければならず、追加の搬入費用が発生することもあります。
4. 通気スペースの確保
冷蔵庫は、内部の温度を保つために熱を外に放出する仕組みになっています。そのため、冷蔵庫の周りに十分な通気スペースを確保することが必要です。冷蔵庫の設置スペースがギリギリだと、効率的に冷却できず、冷蔵庫が過熱してしまい、結果的に電力消費が増えたり、故障の原因になることもあります。
項目 | 注意点 | 推奨スペース |
---|---|---|
背面のスペース | 壁から5cm以上離して設置 | 最低5cm以上のスペースを確保 |
側面のスペース | 左右にも熱放出のための空間が必要 | 1~2cm以上の余裕を持たせる |
上部のスペース | 熱放出のため、上部に空間を設ける | 10cm以上のスペースを確保 |
- 背面のスペース:冷蔵庫の背面は特に熱を放出するため、壁から最低でも5cm以上離して設置する必要があります。一部のモデルでは、壁との隙間が少なくても良いデザインもありますが、基本的には余裕を持たせた方が良いでしょう。
- 側面のスペース:冷蔵庫の左右にも、ある程度の空間を確保することが望ましいです。側面からも熱が放出されるため、左右の空間が狭すぎると冷却効率が悪くなる可能性があります。
- 上部のスペース:冷蔵庫の上部にも空間が必要です。熱は上に向かって放出されるため、特に天井や吊り戸棚との間に最低でも10cm以上のスペースを確保するのが理想的です。上部に電子レンジなどを置く場合も、通気性を考慮した設置を心がけましょう。
5. 冷蔵庫のドアが周囲に影響しないか確認する
設置スペースが狭い場合、冷蔵庫のドアが開いたときに、周囲の家具や壁にぶつかることがあります。特に、冷蔵庫のドアが大きく開くモデルを選んだ場合、ドアの開閉時に壁や家具にダメージを与える可能性があるため、周囲の状況も考慮しておきましょう。
項目 | 注意点 | 対策 |
---|---|---|
家具との距離 | ドアが家具にぶつからないか確認 | キャビネットなどとの干渉を事前にシミュレーション |
壁との距離 | 壁が近いとドアが完全に開かない可能性 | 壁との間に十分なスペースを確保する |
ドアの開閉スペース | ドアが開閉時に周囲に干渉しないか確認 | 壁や家具にダメージを与えない配置にする |
- 家具との距離:冷蔵庫を設置する場所の隣にキャビネットや食器棚がある場合、ドアを開ける際に干渉しないか確認しましょう。キャビネットが開閉時に邪魔になることが多いため、事前にシミュレーションしておくことが大切です。
- 壁との距離:壁との距離が近すぎると、冷蔵庫のドアが完全に開かない可能性があります。特に90度以上開かないと引き出しが取り出せない場合があるので、壁との間に十分なスペースがあるかを確認しましょう。
まとめ
冷蔵庫の買い替えを考える際には、サイズと設置スペースの確認が非常に重要です。冷蔵庫の外寸だけでなく、ドアの開閉スペースや搬入経路、通気スペースなども考慮することで、設置後の不便さを避けることができます。これらのポイントをしっかり押さえて、自分のライフスタイルやキッチン環境にぴったり合った冷蔵庫を選びましょう。